京都はこんなとこ
日本画家を代表する尾形光琳は万治元年(1658年)に京都の呉服商の次男として生まれました。
装飾的な屏風絵から、水墨画まで作風は多彩ですが、どの作品にも都会的センスとデザイン感覚があふれています。
光琳は、少年時代から能楽、茶道、書道などに親しんできました。こうした環境が後の彼の画風に大きく影響したと言われています。
裏千家、表千家、武者小路千家などの茶道の家元も京都にあり、今でも文化の中心は京都にあるのではないかと思います。 京都、上京区の寺之内界隈では近頃でも着物を着た人が、ぞろぞろと歩いたはります。
そして、京都の中を歩いていると、お寺なんかに囲いも何もせずに国宝が普通にあったりします。
小さい時から昔からの文化に、知らず知らずのうちにふれていると思います。
また、人様との大切なおつき合いの中で、金品を差し上げる時に使うお道具として、広蓋(盆)、袱紗、風呂敷がありますが、 京都では家に欠かせないものとして、大変重要視しています。
自分が大切にするものには、袱紗は西陣織の爪織りといったように手の込んだ「ほんまもん」を持っていたいと京都人は考えているのです。
そして、それを宝物としてただ床の間に飾ったり、コレクションとして持っているだけではなく、人様とのおつき合いの一つの道具として 普通に使っています。
そんなことで、京都では、自然とほんまもんを見る目が養われてきたのではないでしょうか。